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とりあえず、バッハ無伴奏第1番クーラント再録音の「途中経過」です。ちっとも満足のいく出来ではないのですが、「チャレンジはしてます」というたこすけさんへのアリバイ作りのために貼っておきます。
あちこちでコケていますが、そのたびにやり直しているといつまで経っても終わらないので、そのへんには眼をつぶって最後まで弾き通しました。
録音しながら思ったことのひとつは、「基礎がもっと充分できていればもっと弾けるはず」ということです。右腕では弓の角度や移弦のしかた(肘を充分に使い、手首は硬くはしないがむやみに使わない)、左腕では指の置き方、手のバランスの取り方、肘の位置などなど。演奏はちっともうまく行っていませんが、「このへんを改善すれば」という目星くらいはついたような気もします。
それともうひとつ思ったのが・・・「音と音の間の動作を『楽しめ』ないか」ということです。ある音と次の音との間で、つねに何かしら「不安定さ」のようなものを感じてしまう。それゆえどうしても身体が次の音に飛びつきたがる。そのような状況をもすこし改善して、ひとつの音から次の音に移るそのプロセスを、もっと安定感のある丁寧な動きにできないか。そうしたことを考えました。このようなことを可能にするためには、個々の技術的な問題だけではなく・・・姿勢の問題、さらには体調管理の問題もからんでくるかもしれません。
こないだ紹介したヴィクター・セイザー著『新しいチェロ奏法 - 身体に優しいチェロ演奏のために』(三本雅俊訳、音楽之友社、現在絶版)という書物に、カザルスの次のような言葉が紹介されています。まことに至言です。
「チェロを弾く上で難しいことは、ひとつの音から次の音にいかに到達するかを知ることだ。」