2023年04月08日

高知旅行記(5)

食事後仁淀川の河原に降り、流れに手を浸したり手頃な石で二度ばかり水切りをしたりしたのち来た道をそのまま戻り、伊野駅でしばし待つ。到着した電車は行きに乗った電車とは対照的な大層古い電車。筆文字で縦書きに大きく「いの」と書かれた菱形ホーローの行先表示板がなんだか可愛らしい。制服に名札を付けた幼稚園児の連想だろうか。
車内前方に掲げられた車両の出自には、この車両は1964年建造とあった。つまりは来年で還暦ということだ。まだまだ走ると書かれている。物持ちがいいことではあるが、実際のところとさでんは路線や車両の維持更新費をケチりながらだましだまし運行しているのが実情らしい。このままでは路線の大幅な廃止縮小もあり得るというネット記事もあった。
伊野駅前電停から脇に延びる、本線との接続を断ち切られたレールがある。運転手さんに訊くとかつてこのレールの先に車庫が設けられていたらしい。来た道を戻る電車はやはり来たときと同じように脇道の手前でいちいちパンパンと汽笛を鳴らしながら進む。この電車の汽笛は行きの電車とは違ってちゃんと汽笛らしい音がする。朝倉電停では来たときには行わなかったタブレット交換を行う。若干の眠気を覚えつつ電車に揺られ、高知城前電停にて下車。
歩いて5分ほど経つと高知城脇の公園にたどり着く。せっかくなので天守まで上がってみることにする。石段は大柄で急だが讃岐のこんぴらさんよりは楽であった。拝観料を払って天守の階段を登る。途中にあった「昭和の大修理」に関する展示が非常に興味深かった。しかしどこの国のとは言わないが外国人観光客らのけたたましい喋り声がうるさくて耳に障る。四方を開け放たれた天守からの眺めをしばし楽しんだのちに手すりを頼りにして天守を降りる。
高知城を辞したのち適当に東に向いて歩く。怪しげな金物屋や骨董屋がいくつか並ぶ先を通り過ぎると昨日行ったひろめ市場の前に出てきたがまだ日が高いので素通り、高知港を見に行くことにする。中央公園の前を通り再びはりまや橋電停へ。今度は桟橋通五丁目行きに乗る。終点のひとつ手前に桟橋車庫前という電停があるがどこに車庫があるのかこの時点では分からなかった。車庫前から眼と鼻の先にある終点、桟橋通五丁目で下車。道路を少し戻ってから東へ行くと高知港の第一埠頭と呼ばれる区域に出る。開いている防潮扉があったのでそこを通り岸壁に出る。係留されている船舶はいずれもかなり大ぶりであった。港のある浦戸湾内は静かでも湾から一歩出れば遮るもののない外海、ここに来ようとする船には高波やウネリに耐えられるだけの船型や装備が必要なのだろう。歩いて行けるいちばん先まで行き、風に吹かれながらしばらく港の景色を眺めたのち来た道を戻り再び桟橋通五丁目電停へ。少し涼しく感じられて来た中、高知駅前へと引き返す電車に乗る。桟橋車庫前を通過してすぐ、パッと眼前にたくさんの電車が留置された車庫が現れた。何のことはない、こちらに来たときには車庫と反対側を向いて座っていたから眼に入らなかっただけのことであった。
終点の高知駅前で降り、本日の晩飯に相応しいエモノがないか、近くにあるスーパーマーケットを物色してみたが、残念ながらこれといったものは見つけられなかった。結局昨日とは別の店でまたも寿司折と塩タタキを買ってホテルの部屋で食い、酒を飲んだ。Amazonプライムで適当な映画を半分くらい観てから就寝。

(続く)
posted by とりぷる at 15:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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