で、JRMCをインストールして、これまで作ったライブラリを読み込んでやる。ファイル数が多いので時間はかかったが問題なく読み込めた。カバーアートの表示もOK。ここでiTunesで行っているような複数ライブラリの作成・管理ができるかどうか試してみた。結果はOK。手順は長くなるので省略。誰かに訊かれたら答える。ひとつだけ書いとくと、JRMCはソフトを起動したままでライブラリの切り替えが可能。iTunesみたいにいったん終了して、アイコンを右クリックで出るメニューの「開く」をShiftボタンを押しながらクリックし、ライブラリの選択画面を出して云々、という操作は必要ない。この点はiTunesより便利。
サムネイル画面をホイールを使ってスクロールさせると、iTunesのようにいっぺんに動くのではなくなだらかに動いてくれる。これもよい点である。
ところで以前の記事で「どのようにスライダを操作してもアルバムアートがぎちぎちに詰めて並べられる」「アルバムタイトルとアルバムアーティストをアルバムアートの下に同時に表示できない」と書いたが、これらはいずれも調整可能であることが分かった。
右ペインをアルバムのサムネイル表示にし、「アルバム」と書かれたタブにポインタを合わせるとプルダウンメニューが出る。そのメニューのうち「サムネイル」にポインタを合わせると右に別メニューが出る。「No Thumbnail Spacing」「Small〜」「Medium〜」「Large〜」のいずれかをクリックすることによってサムネイルの間のスペースを4段階で調整できる。

またその上の「サムネイルのテキスト」をクリックすると「式エディタ」という窓が出る。窓の中の適当な場所を左クリックするとカーソルが現れる。と同時に式の文字列が全選択状態になってしまうのでもう一度適当な箇所を左クリックして選択状態を解除する。Enterキーでカーソルを次の行に。右クリックで出るメニューから「関数挿入」 - 「AlbumArtist(...)」とたどってクリック。これでサムネイルの下の表記が「アルバム名」と「アルバムアーティスト」の2行になり、iTunesで編集したタグ情報を反映させることができた。

ギャップレス再生を行わせるための設定は、「プレイヤー」 - 「再生オプション」とメニューをたどって「オプション」ウィンドウを開き、「トラック変更」の「トラック切り替え」を「ギャップなし」に設定。「無音部分は再生しない(曲の前後)」のチェックを外し(外さないとトラックが切り替わるときノイズが発生する)、「連続したアルバムトラックはギャップなしで再生」にチェックが入っていることを確認。これでOKだった。
同じ「オプション」ウィンドウの中に「ハードウェア同期のスタートアップで無音を再生」という項目があり、この項目で再生を開始してから実際に音が出始めるまでの時間的猶予を設定することができる(最長10秒)。

また「ディスクのかわりにメモリーからファイルを再生する」という項目があるが、これにチェックを入れたときの動作は、プレイリストに読み込んだファイルを一気に全部読み込んでから再生を開始するPlayPcmWinとは違って、再生が途切れない程度に「ちょびちょび」HDDからメモリにデータを渡しているようである。HDDのアクセスランプを見た限りでは。なので再生がすぐに始まるのはスマートではあるが、もし自分の推測が正しいならば再生中には結局データドライブへのアクセスは発生していることになり、それは音質的にどうなんだろ、とも思う。聴いた限りではあまり影響はなさそうだが。
できなかったこともある。まずサムネイル表示の背景が真っ白でまぶしいので色を変える方法がないものか探したが見つけられなかった。次にiTunesでこしらえたプレイリスト群のインポート。iTunesで出力できるプレイリストのファイル形式のうちいずれを選んでも、階層が全然反映されなかったり、あるいはJRMCが異常終了したり、という有様だった。自分はiTunesでは枚数の多い全集ものでも、同じアルバムアートがずらずら並ぶのが嫌なので、すべてひとつのアルバムとして管理した上で、各ディスクごとのプレイリストを作って登録していた。それが参照できなくなるのはかなり痛い。また作り直すのもメンドいし。
音質はまあPlayPcmWinと遜色はない。多機能なソフトだが音楽再生のときにCPUにかかる負荷はそれほど大きくはない。ギャップレス再生もとりあえずうまくいった。でも上の「できなかったこと」がいささか引っかかり、導入にはもう一押しが足りないか、というのが今の気分。実費はかかるが明日リモコンアプリをインストールして操作を試してみよう。