2013年07月29日

TAXAN Meobankを使ってみた。

現在までにPCに取り込んだ音楽ライブラリは、128kbps AACまで圧縮してやれば容量130GBちょい、手持ちのiPod Classic 160GBにどうにか収まる。だがこの機種はタッチホイールの感度がそれ以前の機種と比較してあまりよろしくなく、スクロールさせているつもりがちっとも動かなかったり、あるいは逆に特定の場所でカーソルを止めようとして何度も行き過ぎたり、ということがしょっちゅう起こりストレスが溜まるので、なかなか使う気が起きなかった。

そこで関心を持ったのが、iPod touchやiPadからアプリを使ってアクセスできるポータブル無線NASの類。いくつか類似の製品があるなかで選んだのが、タイトルにも書いたTAXAN Meobank(MEO-WHDD-200G)。その理由はなんといってもこの製品が「DLNA対応」を謳っていたこと。他の製品はフォルダ構造をたどってファイルにアクセスするタイプのアプリ(専用または汎用)を使うことしかできないが、DLNA対応機器だとPlugplayerやMedia Link Playerなどのアプリからアクセスでき、アルバム一覧がアートワークつきで表示されるのでブラウズにとても便利だからだ。もちろん人によってはフォルダ構造をたどるアプリでも音楽ファイルのブラウズに問題はなかろうが、クラシックでは同じ曲でも多くの種類の演奏があったり、あるいはひとつのアルバムの中でも曲によってぜんぜん違う演奏者が出演していたりするので、それではいささか不便だというのが自分の感覚である。

さて、アキバの某店に注文を出し、届いたブツをさっそく使い始めたのだが・・・正直自分としては期待はずれに終わった。というのは、これまで何度も試行錯誤を繰り返した結果、この製品がDLNAサーバーとして動作できるのは、うまくいってせいぜいファイル数1000個が限度、ということが明らかになったからである。
この製品は指定されたフォルダにファイルをコピーすると、そのファイルに関するデータベースを自身で本体内に作成する仕様になっている。このデータベース作成が首尾よく行ってはじめてDLNAサーバーとして動作してくれるようなのであるが・・・当方の手持ちの音楽ファイルは総数27000個弱。これを一気に取り込ませたり、あるいは少しずつコピーしてみたり、ということをこれまで十度以上も繰り返しただろうか、結局このデータベースをうまく作成させることができなかった。

このMeobankにはWifiホストモードという機能がついていて、これを使うとルータを用意せずともPCと接続できる。そして接続を確立させたのちにPC側のエクスプローラーからMeobankのフォルダにアクセスできる。この機能を利用してデータベースファイルの収められたフォルダにアクセスすれば、データベースが作成されていく様子をモニターできる。で、データを取り込ませつつ観察を繰り返したのだが・・・少しずつファイルをコピーしていっても、ある程度のところでデータベースファイルの更新が止まってしまう(容量が増えなくなる)。そして一気に全音楽ファイルをコピーしてみると・・・データベース作成がいつまでたっても終わらないorz 三日三晩ぶっ続けでモニターし続けてまだ終わらないってどういうこっちゃ。

発売元に「データベース作成が終わらないんですけどー」とメールしてみた。すると帰ってきた返事に書かれていたのは「FileExplorlerというアプリがあるんで、多数のファイルを扱うならそれおすすめ」という内容。このアプリはLAN内のフォルダにアクセスするためのソフト。つまりMeobankは多数のファイルを扱う場合は他の類似の製品と同じような使い方しか事実上できない、ということだ。かなりがっかり。

ほかにもこの製品には、「ファイル転送速度が遅い」「動作中にはかなり熱を持つので鞄その他に入れたまま使うには不向き」というふうな難があることが使ってみて分かった。200GBという容量も今となっては他社製品と比べて見劣りする。Meobankのメリットを探すとすれば、他の製品より安く買えること(現在ネットでは6000円台半ば〜後半)と、1.8インチHDDを採用しているので他の製品よりサイズが一回り小さい、ということくらいだろうか。

というわけで、音楽ファイルの持ち運びにはやむなくiPod Classicを使うことにした。仕方がない。

ところでネット検索によればSeagateがWireless PlusなるDLNA対応のポータブルNASを出しているらしい。容量も1TBと十分。これならロスレスでもいける。だがなぜか大手で扱っているところはひとつもない。少数の小規模な店舗が細々と扱っている程度である。Seagateのサイトでは日本語の詳細なマニュアルまで閲覧できるのだが。おそらくは製品の仕様に日本の法律に引っかかる部分があり、それで大々的に販売することができないのではないかと思われる。Youtubeで検索してみるとレビュー動画が多数引っかかるので、日本国外では普通に売られているようではある。買えないことはないので試してみてもいいのだが、いささか値が張るし(検索で見つけた大阪府内の店舗での価格は25000円)、正直Meobankでの失敗にいささか懲りてしまっているのであまり気が進まない・・・そのうち気が変わるかもしれないが今の時点では、もうiPod Classicでいいやこれがいちばんコンパクトやしという気分である。
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2013年07月01日

Foobar2000とEsotericのUSBドライバの相性について。

前回の記事Monkeymoteの検証に使った機材は実は大層ショボいものである。PCは以前2万円に満たない額で買ったAcerの型落ちのネットブック(ただし内臓HDDはPlextorのSSDに交換)。USB端子にBluetoothアダプタ(メーカー忘れた)を挿して、Logicoolの小さいBluetoothスピーカーに音声出力。ALACを収めるデータドライブは外付けの2.5インチ1TBのHDD。

スピーカーとのペアリングが確立したのちにFoobar2000を起動し、「Preferences」 - 「Playback」 - 「Output」と辿り、「Device」のプルダウンメニューで「Wasapi(push) : Bluetooth Audio Renderer (Bluetoothステレオオーディオ)」を選ぶと問題なく音が出た。Bluetooth機器にWasapi排他接続してどれほどの効果があるのか、そもそも排他接続されているのかよく分からないのだが、そのへんは気にしないことにする。


さて前回の記事を書いたあと、自分が普段音楽専用にしている据え置きPCで同じことを試みた。ソフトのインストールやPCとiPad miniとの接続、ライブラリの読み込みはほとんど問題なくスムーズに行ったが、いざ再生させてみるとなんかオカシイ。準備完了して最初に鳴らす曲はまあ普通に鳴る。んじゃ何か別のアルバムを・・・と適当に選択して「Play all」を叩くと・・・PC上には新しく再生させるアルバムの曲が並んだプレイリストがちゃんと表示され、iPadの画面上に表示されるタイムバーは普通に時間を刻んでいる・・・が、音が出ない。おい・こら・なにしとんねん、と再生/一時停止ボタンを連打してやると・・・音が出た。でもそこから別のアルバムに移るとやっぱり音が出ない。また再生ボタンをぺしぺし叩く。すると鳴り出す・・・なんじゃこれ。

まずiOSデバイスのアプリとPCとの相性ではと考え、PC本体側で操作してみた。するとこちらでも似たような症状。画面上の曲名を普通にダブルクリックしただけでは再生されない。5、6回叩いてやっと再生が始まる。PCにインストールされているPlayPcmWinとどっかで競合してるのかと思い、これをアンインストール、再起動をかけて試してみたが変化なし。PCの遠隔操作に使う常駐ソフトSplashtop Streamerを削除しても改善せず。そこで今度は上記のネットブックに接続用のUSBドライバをインストールして、DACに使っているEsoteric K-05に接続してみた・・・するとまた同じ症状。続いてオーディオ機器に接続していないメインPCにFoobarをインストールして検証すると・・・症状は出なかった。ここに至って原因はPCやiOSデバイスではなくK-05側にあることが推測できた。

K-05の取説を見直す。USB接続では3つのモードを選ぶことができ、Normalモードではドライバソフトは必要なし。ハイサンプリング音源に対応するHigh Speed 1モード、およびハイサンプリング対応+アシンクロナス伝送対応のHighSpeed 2モードではドライバが必要・・・そういやそうだった、忘れてた。K-05を音楽用PCにつなぎ直し、USBの接続モードをNormalモードにしてみる・・・と、症状が消えた。

これまでiTunesやPlayPcmWinではHigh Speed 2モードでもこのような症状は出なかった。また今回原因を探している間にAIMPなるロシア製のソフトを試しに音楽用PCにインストールしてみたところ、このソフトでも症状の出現はなし。どうやらFoobar2000とEsotericのUSBドライバとの相性がいまひとつらしい。Foobarのバージョンは最新の1.2.8。古いバージョンでもこのような症状が出たのか、今後のバージョンアップで直るのか、それは分からない。

さて、使えないことはないのだが、せっかくオーディオで真面目に(笑)音楽を聴こうとするときにiPadの画面を何度も叩かねばならないというのはいささか興が削がれる。かといってUSB接続のモードをわざわざ音質上不利なほうに切り替えるのも気が進まぬ。結局音楽用PCで腰を据えて音楽を聴くときにはこれまで通りディスプレイを見ながらマウスとキーボードででPlayPcmWinを操作することになりそうである。Monkeymoteはネットブックの操作用に。これはこれで寝ながら聴くには便利なので、アプリ代金を無駄にしたという気分ではない。
posted by とりぷる at 03:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする